10の製作工程


アニメの製作工程は、企画の段階から分けて10段階あります。

アニメは、大勢のスタッフが協力して製作するので細かく分かれているのです。

以下は、その各段階についての解説です。

◆ 企画

まずは、アニメの種となる企画を立ち上げます。

スポンサーや出版社が集まり、ヒットしているライトノベルやマンガ、小説、時に原作企画の中からアニメにする作品を提案し選んでいきます。

◆ 脚本

脚本家が原作を脚本の形に書き上げます。

脚本は、柱・ト書き・セリフが書かれているので、カメラワークや演出以外の要素がすべて書き込まれています。

大抵ストーリーの流れは、原作を土台にするのですが、尺の関係から添削することがあります。

◆ 絵コンテ

監督・演出家が絵コンテを仕上げます。

絵コンテは、キーとなる絵をコマ割りしたものです。

この段階からカメラワークと演出を決まります。

◆ 原画

絵コンテをもとに原画マンが原画を仕上げます。

実際に撮影される絵はここで作られます。

原画は、絵コンテを基にしたキーになる絵です。

動きをつける前の重要な絵なので、アニメーターの中でも腕利きが選ばれます。

◆ 動画

原画を軸にして動きのあるコマを描きます。

走り始める前の絵が原画だとすると、動画は、脚を上げて、脚を下ろすといった細かい一コマ一コマを描く作業です。

駆け出しのアニメーターは、みなこの動画マンから始めます。

◆ 彩色

仕上がった原画と動画に色を塗っていきます。

少し前までは、セル画にインクを塗っていましたが、今ではデジタル化されすべてパソコン上で彩色されるようになりました。

◆ 背景・美術

原画・動画の作業と同時におこなわれるのが背景画の制作です。

背景は、動くことが少ないので製作される画の数もそれほど多くはありません。

ですが、撮影の際にカメラをズームしたり横にパンしたりすることもあるので、大きな背景を描くことがあります。

◆ 撮影

セル画の時代では、画一枚一枚を撮影していたのですが、デジタル化のお陰でデータを合成する作業になり、簡略化されました。

◆ 編集

撮影したデータを組み合わせます。

間延びしたカットなど無駄な部分を取り除き、指定された尺の中にアニメを納めます。

アニメは、脚本や原画・動画の過程で大部分は調整されているので、大幅な編集はあまり行われません。

◆ サウンドワーク

仕上がったアニメーションにセリフやBGM、効果音といった音データを組み合わせていきます。

このダビング作業でアニメ製作は完了となります。

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